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豆腐と雲丹の東寺(とうじ)蒸し

割烹 すずき 鈴木 好次

割烹 すずき

あると嬉しい和の一品。
つくりおきだからこそ、
ひと手間かけて

シェフ直伝「おいしいつくりおき」のコツ

「毎日の食卓に欠かせない、和食の常備菜。慣れ親しんだいつもの味もいいけれど、レパートリーにひとつ、お店らしい料理を加えると、献立に変化がつきますよ。ポイントは、出汁をとること。料理が苦手な人ほど、出汁さえとれば失敗なく和食が作れるようになるはず。食材も良質のものを選ぶと、出汁をとった甲斐のある上品な仕上がりになりますね」

Recipe 1 豆腐と雲丹の東寺(とうじ)蒸し

豆腐と雲丹の東寺(とうじ)蒸し

本来は湯葉を使う「東寺蒸し」を、家庭で作りやすいアレンジに。豆腐と大和いもだけで仕上げるたねさえあれば、とても簡単で上品な一品が仕上がります。銀餡をあしらえば、お客様のおもてなしにも喜ばれそう。具材は雲丹のほか、海老や帆立など好みでアレンジしても美味。(冷蔵庫で1週間保存可能)

材料

材料
分量 4人分
もめん豆腐
1/2丁(150g。軽く水切りする)
大和いも
20g(皮をむいてすりおろす)
雲丹
適量
A
 
だし汁
30ml(400ml。作りやすい分量は水2ℓ・まぐろぶし60-70g・昆布20㎝)
白しょうゆ
20ml
みりん
10ml
10ml
砂糖
小さじ1
少々
B(銀餡)
 
だし汁
1カップ(200ml。作りやすい分量は水2ℓ・まぐろぶし60-70g・昆布20㎝)
白しょうゆ
10ml
みりん
10ml
10ml
C
 
葛粉
大さじ1(だし汁と合わせて溶いておく)
だし汁
大さじ2
 
 
おろししょうが
適量
 
 

作り方

1 たねを作る

豆腐は裏ごしし(またはミキサーにかけて)、なめらかなペースト状にする。すり鉢に入れ、すりおろした大和いも、Aを加てよく擦る。(ボウルに入れて泡立て器でよく混ぜても良い)

・point この時点で味見をすること。後で銀餡をかけるので、少し味が薄いくらいがちょうど良い。

豆腐と雲丹の東寺(とうじ)蒸し たねを作る
2 銀餡を作る

Bを鍋に入れ、煮立ったらお玉や木べらで鍋底をかき混ぜながらCを少しずつ加える。ひと煮立ちさせ、銀餡にツヤが出たら火からおろす。

・point Cを加えたら必ずひと煮立ちさせる。火入れが足りないと、冷めた時にとろみがなくなってしまう。

豆腐と雲丹の東寺(とうじ)蒸し 銀餡を作る
3 蒸して仕上げる

深めの器(茶碗蒸し用など)に1を入れ、雲丹をのせる。湯気の立った蒸し器に入れ、中火で5分蒸したら2の餡をかける。更に7~8分蒸し、固まったら火からおろす。おろししょうが、好みでわさびや穂じそをあしらう。温かくても、冷たく冷やしても美味。

豆腐と雲丹の東寺(とうじ)蒸し 蒸して仕上げる
<アレンジ例>

木綿豆腐と大和いものたねは、作っておくとさまざまなアレンジが可能。今回は上品な蒸し物に仕上げていますが、ほうれんそうなどを使った白和えの衣にもぴったり。その際はごまや潰した落花生を入れると食感のアクセントになります。

<シェフより>

豆腐と大和いもの素材感を生かした料理なので、それぞれ食材は良いものを選びましょう。私は「三之助豆腐」を愛用しています。ちょっと高価ですが、スーパーでも比較的手に入りやすいのがいいですね。

<シェフのおすすめ!お取り寄せ情報>
●京都鰹節株式会社

創業130年。割烹すずきの上品な日本料理に合う、上品なだし汁に欠かせないまぐろ節の他、定番のかつお節、さば節、うるめ節などが揃っています。料理によってさまざまな素材を使い分ければ、いつもの和食がお店の味に近づきそう。

HP:  http://www.kyoto-katsuo.co.jp/index.html
<お店情報>
割烹 すずき(かっぽう すずき)
Adress: 152-0004 東京都目黒区鷹番2-16-3
Phone: 03-3710-3696
HP: http://www.kappou.jp